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マーシャル・ロビンソン(Marshall Robinson) x アレクサンドラ・ジョイ(Alexandra Joy)「Thanga Sela」

マーシャル・ロビンソン(Marshall Robinson)が新曲「Thanga Sela」をリリース!!

マーシャルは、シンガーソングライター兼作曲家、音楽プロデューサーとして活動するアーティスト。これまで「Lovendra Cassandra」「Paavai」「Edhirpaarthen」などを発表し、とりわけ「Paavai」はストリーミングを通じて広くリスナーを獲得した。映画作品への楽曲提供を活動の中心とするのではなく、自身の名前を前面に出したインディペンデント作品を継続している点も、現在のタミル・ポップの変化に刺激をあたえてきた。

そんな彼の新曲「Thanga Sela」は、タミル語のメロディが持つ親しみやすさと、現代的なポップ・プロダクションを組み合わせたラブソングだ。マーシャル自身が作詞・作曲を担当し、女性ヴォーカルとしてアレクサンドラ・ジョイ(Alexandra Joy)が参加。さらにギターには、A.R.ラフマーン(A.R. Rahman)をはじめ数多くの作品に携わってきたギタリスト、ケバ・ジェレマイア(Keba Jeremiah)が参加している。

最大の魅力は、派手なサウンドで押し切るのではなく、ヴォーカルとメロディを中心に据えた軽やかなアレンジだろう。マーシャルとアレクサンドラによる男女のヴォーカルが楽曲にロマンティックな空気を与え、そこにケバのギターが柔らかな色彩を加えていく。インド音楽でありながら、海外のインディーポップやR&Bとも自然につながる洗練された音作りになっている。

また「Thanga Sela」は、楽曲だけではなく映像まで含めて見ることで、その魅力がより明確になる。MVにはマーシャル本人とアイラ・クリシュナ(Ayra Krishna)が出演し、ラーフル・アショク・クマール(Rahul Ashok Kumar)が監督。一本の短編恋愛映画を見るような映像によって、映画の挿入歌ではないにもかかわらず、どこかタミル映画のロマンティック・ナンバーを思わせる世界観が構築されている。

これは現在のインドのインディペンデント音楽における重要な変化でもある。かつて映画産業が圧倒的な影響力を持っていたインドでは、歌手や作曲家が広く知られるためには映画音楽への参加が大きな意味を持っていた。しかしストリーミングやYouTube、SNSが普及した現在では、映画を介さずとも、映画音楽と同等のクオリティを持った楽曲とMVを世界へ発信できる。

「Thanga Sela」は、まさにそんな時代だからこそ成立したタミル・ポップだ。映画音楽が培ってきたメロディアスでロマンティックな感覚を受け継ぎながら、それをインディペンデント・アーティストの作品として再構築する。マーシャル・ロビンソンの存在とともに、映画だけでは捉えきれなくなった現在の南インド音楽シーンの広がりを感じさせる一曲となっている。

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