
サントラレビュー:『Thug Life』(2025) ヒップホップ満載の実験的サウンド!!
A.R.ラフマーン(A.R. Rahman)が音楽監督を務めており、いつくかの曲でシンガーとして参加している。
古典と現代音楽を絶妙なバランスで配合した楽曲が多いのが特徴的で、「Sugar Baby」では、若手シンガーのアレクサンドラ・ジョイ(Alexandra Joy)とShubaのラップに古典シンガーのサラト・サントーシュ(Sarath Santosh)がシンクロさせることで新感覚なセッションとなっている。
「Vinveli Nayaga」では、カマル・ハーサンの娘でもあるシュルティ・ハーサン(Shruti Haasan)の気高い声が響くアップテンポな楽曲となっており、ラップパートをプラシャーント・ヴェンカット(Prashanth Venkat)が担当している。ちなみにラフマーンの息子としても知られるシンガーのA.R.アミーン(A.R. Ameen)も参加している。
ディー(Dhee)による「Muththa Mazhai」も味わい深いし、ラッパーのパール・ダッバー(Paal Dabba)による「O Maara」はラテンポップとタミル・ヒップホップの融合した斬新なサウンドがおもしろい。
ほかにもThoughtsForNowによる「Let’s Play」など、全体的にヒップホップ色の強いサウンドトラックとなっているのだが、タイトル『Thug Life』が「我が道を行く」とか「ギャングスタみたいな生き方」というスラングということもあって、ヒップホップであることが前提の作品なのだろう。