
特集:インドにおけるポケモンソング
2026年1月にArshことアーシャド・カーン(Arshad Khan)の新曲「Peekachu」がリリースされた。
プレイバックシンガーのヴァラヴァン(Vallavan)も参加したこの楽曲は、誰がどう見ても、ポケモンのピカチュウのことを歌っているのだが、ミュージックビデオに登場するピカチュウは、どこか変だし、サムネイルに載っているピカチュウとは別ものになっていて、明らかに「似ているだけです」と言い逃れるような仕様になっているが、完全にアウトな気がしてならないのだが、この堂々とした主張は、許可はとっているのか?
だとしたら、MVの本編のピカチュウが変なのはどうしてだろうか……。そんな謎が付きまとうものの、曲自体は、テクノポップだ。
というのは、置いておいて、今回はインドにおける「ポケモンソング」の歴史を振り返ってみよう。
個人創作レベルのものは除外して、明確に意識している曲として思い出されるのが、2016年にリリースされた、バングラシンガーの シマール・ギリ(Simar Gill)による、その名も「Pokemon」が思い出される。
この曲は、日本でも世界のヘンテコソングとして、少しだけ話題になったことも……。
MVに「ポケモンGO」をプレイしているシーンはあるものの、こちらもポケモンというワードは比喩として使用されているだけで、ポケモンに対しての曲ではない。
「NEXA Music」シーズン2の優勝者のひとり、ハヌー・ディキシット(Hanu Dixit)は、「ドラえもん」や「クレヨンしんちゃん」などのアニメソングカバーのポップソング・アレンジ・カヴァーをYouTubeに投稿しており、そのなかでアニメ「ポケットモンスター」のヒンディー語テーマ曲をアレンジしたものもあり、81万回再生(2026年2月時点)されている。
アニメ「ポケットモンスター」に関しては、2014年からインドでもケーブルテレビを通して放送されていたが、テーマソングに関しては、アメリカ版主題歌の吹替えだった。
ところが株式会社ポケモンは、本格的にポケモンをインドで展開させようと、2023年に「インドマーケティング室」を設立し、2024年の新作アニメシリーズ「Pokemon Horizons」が放送されるタイミングで、完全インドオリジナルのテーマソング2曲を制作することになる。
そこで作詞・作曲を担当したのは、『PATHAAN/パターン』(2023)や『バンバン!』(2014)などの楽曲を手掛けてきた、ボリウッドには欠かせない音楽ユニット、ヴィシャール=シェーカル(Vishal Shekhar)だ。
オープニングのタイトルトラックは、アルマーン・マリク(Armaan Malik)
エンディング曲「Boom Kaboom」をシャーリー・サティア(Shirley Setia)が歌って話題となった。
そして2025年1月には、さらにポケモン事業を活性化させようと、バードシャー(Badshah)と、映画の主題歌から独立曲まで、大注目の若手シンガーのシャーヴィ・ヤダフ(Sharvi Yadav)によるキックオフ・ラップソング「Imma Be Your Pokémon」がリリースされた。
また、Amazonのリアリティ番組「Hiphop-India」とコラボした「ポケポケ」のダンスCMやキッズ専門のYouTubeチャンネル「Pokémon Kids TV」において、ヒンディー語ソングが配信されていたりと、インド国内でポケモンの知名度を向上させるために、音楽は不可欠なツールとして機能しているのだ。
2026年は、ポケモン30周年!!
インドでも何やらにイベントが企画されているようで、新たなポケモンソングが解禁になるのも近いかもしれない……。

