アーティスト紹介:ムルナル・シャンカー(MTV「ハッスル」トップ6)
MTV「ハッスル」シーズン3ではファイナリストまで残るという大健闘をみせたことでより一般的にも知られるようになったムルナル・シャンカー。
ムルナルは、もともとパブやバーなどで他のアーティストのカバーをしていたシンガーソングライターであった。2010年頃からシンガーとしては活動していたが、2019年にヒップホップに目覚め、ラップにのめり込むようになっていった。
マラーティー・ソング「Na Jane Ka」の頃は、ラップパートはあるものの、まだ清純派といった印象があったムルナルだか、2020年以降はヒップホップ色の強い楽曲が多くなり、「Listen Up」や「Last Woman of Earth」のように、ポップソングの中にラップパートを入れ込むタイプと「Game of Fame」や「Kattey」のようにガッツリなラップソングの両刀で独自の道を開拓した。
ムルナルは、KR$NAやKARMAなど多くのラッパーが所属する音楽レーベル「Kalamkaar」の中で唯一の女性ラッパーであるが、メディアが近年まで女性ラッパーという存在を取り上げたがらなかったのが、少しずつ変化してきているのを肌で感じていると語っている。
可能性が一気に広がったのと同時に、ムルナルの音楽性もベストタイミングで開拓されたのではないだろうか。
また魅力的なポップソングが多いことからも、今後プレイバックシンガーや映画の主題歌への起用もあり得る才能の持主だといえる。
そしてムルナルのリスペクトするアーティストはインド国内アーティストではなく、ビヨンセ。Z世代らしい海外アーティストリスペクトなシンガーではあるが、それは彼女の楽曲のサウンドや女性の強さを全面に押し出した歌詞からも からなんとなく伝わってくるはずだ。