アーティスト紹介:シャンムカ・プリヤ

「インディアン・アイドル」シーズン12で圧倒的な存在感を放っていたのは、優勝者のパワンディープ・ラジャンでも、準優勝者のアルニタ・カンジラでもなく、惜しくもトップ5で敗退してしまったシャンムカ・プリヤだ。

『ドリームガールズ』(2006)や9月に日本でも公開される『私たちの声』にも出演する女優兼アーティストのジェニファー・ハドソンも「アメリカン・アイドル」では、優勝ではないが、今では優勝者のファンテイジアよりも活躍しているように、優勝した出場者の方が決まって1番人気になるわけでもないというのは、インドでも同じ。

シャンムカは、子どもの頃から何度もオーディション番組に挑戦を続けていた。初めて出場したのは、子ども向けオーディション番組「Sa Re Ga Ma Pa L’il Champs 2008」。その後も「スーパー・シンガー」や「The Voice India Kids」などのいくつものオーディション番組に出場し続け、2010年のテルグ語映画『Tejam』では、プレイバックシンガーとしてデビューも果たしている。

そんな中でも、シャンムカが大きく注目されるようになったきっかけは、やはり「インディアン・アイドル」のファイナリストになったことが大きいといえるだろう。もともと南インド古典音楽のカーナティックを得意としていることもあり、よく響く声量の持主で、それをポップやロック、ジャズに活かすかたちで独特の歌唱力を披露した。

同番組内では惜しくも敗退となったものの多くのファンを獲得した結果、『Dharmasthali』や『Liger』といった映画のプレイバックシンガーとしても起用されることとなり、2022年だけで4本の映画音楽に参加することになった。

また同年に、映画音楽ではない独立したシングル「Naacho Saare」をリリースしたことも話題となった。

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