アーティスト紹介:スープラ(スークリティ&プラークリティ・カッカー)

デジタル化によって、急激に他国のエンタメに影響を受ける世代の特徴として、とくに若手の場合は、インド国内のアーティストというよりも、ジェニファー・ロペス、シャキーラ、最近ではアリアナ・グランデやオリヴィア・ロドリゴなどからも影響を受けており、実際に”スープラ”ことスークリティ&プラークリティ・カッカーの場合もビヨンセやクリスティーナ・アギレラなどから影響を受けていると語っている。

例えば2021年に発表した「Naari」は、約1分の短い曲ながら、ビルボード世界チャート2位を記録し、それがきっかけでニューヨークのタイムズスクエアでパフォーマンスも行っていて、いつでも世界に通用する。

母親はクラシック音楽家、姉のアクリティ・カッカーも歌手と、音楽一家であるカッカー家。小さい頃から音楽に触れる機会も多く、双子のスークリティとプラークリティが歌手になるのも必然だったといえる。

しかしデビューは一緒というわけではない。プラークリティの方が先に2012年の『Tutiya Dil』でプレイバックシンガーとしてデビューする。スークリティも遅れて、プラークリティも参加した2013年の『Boss』でプレイバックシンガーとして活動開始した。はじめの頃はコーラスや補助的な立ち位置が多かったふたりだが、キャリアを重ねるうちにプレイバックシンガーとしては無くてはならない存在に。

それぞれプレイバックシンガーとして活躍する道を模索していく。映画音楽としてはあまり一緒になることはなかったが、2018年に非映画曲となる「Sudhar Ja」で姉妹デュオとして改めてデビューを果たす。

また、アーティストとのコラボ曲を多く発表しており、Mellow Dやバードシャーといったインドのアーティストだけではなく、少し変わったところいうと、世界的に知られるイタリアのテノール歌手、アンドレア・ボチェッリの息子、マッテオ・ボチェッリとのコラボ曲「I Miss You Amore」もリリースしている。

関連記事一覧